【書評No.11】ビジネスマン必見の実践的読書本『読書の技法』

アイキャッチ

「もっと効率的に読書するテクニックはないかな?」
「どうやったら速読ができるようになるの?」

読書好きの方なら一度は抱いたことのある悩みだと思います。

ぼくも同じ悩みを抱いているとき手に取ったのが今回ご紹介する1冊、作家・佐藤優さんの読書の技法です。

この本は、月平均300冊、多い月は500冊以上の本を読む「知の怪物」・佐藤優さんが自身の読書法をはじめて体系化したという、「知的読書法」の入門書となっています。

正直、一般的な読書本とは一線を画すほど実践的な内容になっています。読書を習慣とするビジネスパーソンなら絶対に1度は読んでおきたい本じゃないでしょうか。

そんな本書読書の技法の中から今回は、「多読の技法」「熟読の技法」「速読の技法」についてのエッセンスをサクッとご紹介します。

この記事なら5分くらいで読めますので、ぜひともご覧ください。

【書評No.3】自己紹介が苦手なビジネスマン必読!『すごい自己紹介』

2018年4月30日

なぜ「正しい読書法」を身に付けなければならないのか?

そもそも、どうして読書法を学ばなければならないのか。それは時間が人間にとっての最大の制約条件だからだ、と筆者はいう。

人間の寿命は80年だか100年くらいですが、この世には全人生を読書に捧げても到底読みきれないほど「書」にあふれています。

この限られた時間の中でより多く読書し学ぶためにも、「正しい読書法」を身につけて”良い読書”をする必要があるのですね。

多読の技法

図書館

どのようにすれば多読家である筆者のように、効率的に多読ができるようになるんでしょうか。

ここでは、月平均300冊以上、多い月は500冊以上を読むという筆者の多読法をご紹介します。

月平均300冊以上の筆者でも、熟読するのは月平均4~5冊

どんなに読書に慣れている人間でも「熟読できる本は限られている」ことが大原則だと筆者は言う。

読書に慣れている人でも、専門書ならば300ページ程度の本を1ヶ月に3~4冊しか熟読できない。複雑なテーマについて扱っている場合には2冊くらいしか消化できないこともある。重要なのはどうしても読まなくてはならない本を絞り込み、それ以外については速読することである。

筆者の場合でも、1冊5分くらいで読む「超速読」で約250冊、1冊30分から3時間くらいで読む「普通の速読」で約50冊を処理するそうです。

実はいかに”読書の達人”であっても、そのほとんどは速読で済ませているんですね。

熟読する本を絞り込み、それ以外は速読する

多読法で大切なのは、多くの本の中から「熟読する本」「速読する本」「超速読する本」をすばやく選別することです。

熟読しないと決めた本については、「本は頭から末尾までちゃんと読まなければならない」といった幻想は捨てて、読む必要のない箇所、すでに知識として持っている箇所は、無慈悲に読み飛ばすことが多読の秘訣なんですね。

とはいえ、筆者のように正しく速読するためには、速読でも本の内容を理解できるだけの「基礎知識」を持っている必要があります。

高校レベルの基礎知識をつけるのが、最も確実で効率的な読書法

速読法ではまず、「読まない本」を決めることも重要であるという。

「読まない本」とはどういうものかと言うと大きく2つのカテゴリーがあって、ひとつめは内容の信頼性や整合性の欠けたいわゆるでたらめな本と、ふたつめは自分自身に基礎知識が足りないために理解が難しい本です。

知識とはピラミッドのように下から積み重ねていくもので、微分積分の知識がない人が金融工学の本を全く理解できないように、基礎知識の土台がないといきなりピラミッドの頂上は作れないんですね。

そこで筆者は、あらゆる本を読む上で最も効率的なこととして「高校レベルの基礎知識」を習得し直すことを勧めています。

熟読の技法

開いた本とペン

ここでは筆者が語る、読書術の肝である「熟読の技法」についてご紹介します。

熟読は基礎知識と思考力を身につけるために行なう

重要なのは、その見た目の読書量ではなく、その速読を可能にする基礎知識と思考力を身につけるための「熟読法」である、と著者はいう。

上辺の読書量だけを真似してもまったく意味がなく、また真似することもできない。基礎知識があるからこそ、該当分野の本を大量に読みこなすことができるのだ。

例えばあなたが今、小学4年生の算数の教科書を渡されたとします。小学4年生にとっては1年かけて学ぶ内容でも、あなたにとっては簡単すぎてすぐに読み終えられるはずです。

つまり、その分野の本をちゃんと”理解しながら大量に”読むという「正しい速読法」をするためにはまず、「正しい熟読法」で基礎知識をしっかりと身に付けなければならないんですね。

欲張っていきなり上級知識をつけようとしない

ここで大事なのは、自分のもつ基礎知識を大きく上回る上級知識をつけようと欲張らないことです。

なぜなら、基礎知識がないレベルの本を背伸びして読んでみても「多大な時間がかかる上に理解できない」あるいは「本質を理解できないのに分かった気になって誤読する」という結果になる可能性が大きいからです。

新しい分野の読書をはじめるときには、近道しようとせずにまずは基本書を3~5冊ほど熟読しておけば、その後の読書速度や理解度はまったく違うはずです。

本は汚く読む

熟読するときには、「本を汚く使う」ことを筆者はすすめています。といっても本を汚せと言ってるわけではないですよ。

本を熟読するときはまずシャープペンシルと消しゴム、あればポストイットを用意します。

読みながら重要だと思ったところには全て線を引き、ページを折るかポストイットを貼っていきます。特に重要な箇所は四角で囲んで同様にページに印をつけます。

さらに重要なのは、自分のコメントや意見も書き込むことです。読んだ内容に対して自分自身の評価を記すことで記憶が定着し、理解を深めるコツだといいます。

速読の技法

新聞を読むビジネスマン

ここでは、熟読しない”その他の本”を処理するための、筆者の速読法をご紹介します。

1冊を5分で読む「超速読」と1冊を30分で読む「普通の速読」

ここで筆者は、読書対象の本について次の4つのカテゴリーに分類して読み分けているという。

  1. 熟読する必要があるもの
  2. 普通の速読の対象にして、読書ノートを作成するもの
  3. 普通の速読の対象にするが、読書ノートを作成するには及ばないもの
  4. 超速読にとどめるもの

「超速読」するものは1冊5分、「普通の速読」するものは1冊30分といったように制約を設けて読んでいるそうです。

ただし、5分(あるいは30分)というのは、熟練した読書家である筆者だからできる速度だと思うので、慣れないうちはもう少し余裕をみた時間の中でチャレンジしてみるといいんじゃないでしょうか。

とはいえ、どんな本を速読するにしろ、当該分野の基礎知識がない本を速読するのは難しいので、未知の分野ではまずは熟読からはじめるのが基本です。。

超速読の目的は本全体の中で当たりをつけること

超速読のやり方も基本的には熟読法とほとんど一緒です。シャープペンシルと消しゴム、ポストイットを準備して、あとは時間の制約の中でひたすらページをめくるだけです。

ここで超速読を行なう目的というのは、本全体の中で重要な箇所の当たりをつけることになります。

とにかく文字を読まずにページ全体を見て、なにか気になる箇所があったらサクッと印をつけてポストイットを貼るのがコツという。

これで本全体の印象をつかむと同時に、その本で自分が読むべき箇所の当たりをつけることができる。

超速読とはつまり、その本をざっとプレビューして、もっとしっかり読むべきか?それ以上読む必要はないか?を素早く判断する作業なんですね。

普通の速読でその本の「インデックス」を頭の中に作る

普通の速読では、その本の概要を「インデックス」として記憶しておくことが重要だと筆者はいう。

内容を大雑把に理解・記憶し、「あの本のあの部分に、こういうことが書かれていた」「あの箇所に当たれば、あの情報が出てくる」という「インデックス」を頭の中に整理して作ることが最も重要になる。

そのためには、”本の内容は100%理解しなければならない”といった「完璧主義」を捨てて、重要な箇所には目を通し、そうでない箇所は超速読で読み飛ばすのがコツということです。

文字を読みながら、記憶しながら、読むべき場所を選んでいくという、すこし高等テクニックに感じますが、まずは今のあなたにできるスピードで訓練してゆけばいいと思います。

おわりに

本を読む少女

今回は、作家・佐藤優さんの著書『読書の技法』の中から、

  • 多読の技法
  • 熟読の技法
  • 速読の技法

の内容を抜粋して紹介しました。他にもこの本では様々な「読書に関するテクニック」が紹介されています。

  • 佐藤流「読書ノート」の作り方
  • 教科書・参考書をつかって高校レベルの知識を勉強し直す方法
  • 漫画・小説の読み方
  • 時間を圧縮し、読書時間を作り出すテクニック

いずれも個人的には驚くべきコツや習慣ばかりで目からウロコでした。早速ぼくも熟読法や「本を汚く使う」ことなど、できるところから読書のやり方を変えてみています。

「読書が好きだけど、もっと効率的に読みたい!」そんなあなたに1度は読んでほしい本です。

アイキャッチ画像

【書評No.9】日本で最も稼ぐサラリーマンの仕事術とは!?『ブランド人になれ!』田端信太郎

2018年8月4日

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA