実売1万円でNAS・VPNを構築 TP-LinkのWi-Fi6ルータ「ArcherAX50」を試す

我が家ではひとり1台パソコンを持っていることもあって、たま~に家族のパソコン同士でファイルをやり取りをすることがあります。

とはいえ、毎回USBメモリでファイル交換するのは中々めんどくさいので、複数のパソコンからLAN経由でアクセスできる共有HDD = “NAS”を設置したいと以前から考えてました。

「NAS機能付きのルータに買い替えたい」
「どうせなら外出先からもNASへアクセスできるように、VPN機能やFTPサーバ機能も付いてると良い」
「あとは、できるだけ安く済ませたいよね」

と、メチャクチャわがままな想いを抱いて新たなルータを探していたところに見つけたのが、TP-Link社製の格安Wi-Fi6ルータ「Archer AX50」です。

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「AX50」は、実売価格が1万円とちょっとくらい(記事執筆時点)という低価格帯でありながら、NAS機能・VPN機能・FTPサーバ機能などを備え、最新規格である”Wi-Fi 6″にも対応している超欲張りな無線ルータです。

今回はこの「AX50」を試してみたので、レビューをお伝えしていきます。「AX50」を利用したNASの設置と外出先から自宅NASへアクセスする方法、VPN環境の設定方法も解説しましたので、参考にしてみてください。

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「Archer AX50」について

「AX50」の特徴をかんたんにご紹介しましょう。

サイズは 260x135x38mm(幅x奥x高さ)の平置きタイプとなっておりそれなりに大きく、ティッシュボックスくらいの広さが必要ですが、別売りの縦置きスタンドもあったり壁掛けにも対応しています。百均のスマホスタンドなどを利用して縦置きに工夫してもいいですね。

スリムな縦置き型ルータと比べると置き方に工夫が必要。

通信能力については、最新の無線LAN規格である「Wi-Fi 6」に対応しているだけでなく、4本のハイゲインアンテナと接続端末を狙い撃ちするビームフォーミング機能を備えており、最大通信速度2402Mbps 最大接続数48台と余裕あるスペックを誇ります。

付加機能としては、本体のUSBポートにHDDなどを接続することでNASとして利用できる機能や、VPNサーバ、FTPサーバとしての機能のほか、セキュリティも充実しています。

その他の詳細スペックについてはTP-Linkの公式サイトを確認してみてください。

NASの設定方法

まずは、今回「AX50」へ買い替えを決めた大目的である”NAS”を設定してみましたので、設定手順を紹介します。
(※この記事ではWindows10搭載パソコンでの画面を例に説明します。)

NAS(ナス)とは、「Network Attached Storage」の略で、日本語に訳すと「ネットワーク接続型ストレージ」となります。ネットワーク上にHDDなどの記憶装置を接続しておくことで、複数のパソコンからでも同じファイルへアクセスできるようになります。

1.ルータ本体に外付けHDDを接続

「AX50」の背面にあるUSBポートに、手持ちの外付けHDDを接続します。外付けHDDがなければ、USBメモリなどでも簡易NAS機能は利用できるそうです。

2.設定画面からNASを有効化

「AX50」のネットワークに接続済みのパソコン・スマホから、ルータの設定画面を表示してNASを有効化します。

「AX50」にネットワーク接続した状態で、ブラウザのアドレスバーに「192.168.0.1」と入力して開くと、ルータ設定のログイン画面が表示されるので、ログインします。(初回のみパスワード作成画面になります)

「詳細設定」→「USB共有」→「USBストレージデバイス」をクリックして、接続したストレージの情報が表示されていれば認識OKです。

そのまま少し下へスクロールしたところにある「アクセスアドレス」にある「ネットワーク近隣」のチェックボックスを”有効”にして「保存」をクリックします。

続いてNASのセキュリティ設定も併せて行なっておきましょう。同じページをさらに下へスクロールして「アクセス認証」という項目を”有効”にし、任意のアカウント名とパスワードを設定してください。

3.パソコンからNASへアクセスしてみる

設定が反映されて、ルータに接続したストレージへアクセスできるか確認します。

Windowsのエクスプローラを開いて、アドレスバーに「\\TP-Share」と入力してEnterを押すと、ストレージのフォルダを表示できるはずです。

Windows10の場合は、ストレージのフォルダを右クリックして「クイックアクセスにピン留めをする」をしておくと、次回以降はすばやくアクセスできるようになって便利ですね。

以上で、自宅でNASを利用する準備は整いました。

複数のパソコンから同じHDDへアクセスできるので、気軽にファイルのやり取りやシェアができるようになってとても良いです。

FTPサーバ機能を利用して外出先から自宅NASへ遠隔アクセスする方法

せっかくNASを設置したんですから、外出先からもNAS上のファイルへアクセスできたらもっと便利ですよね。ということで、自宅の「AX50」に設置したNASへ外出先からアクセスするために、FTPサーバ機能の設定を行います。

FTPとは、「File Transfer Protocol」の略で、日本語訳すると「ファイル転送プロトコル」となります。ネットワーク上でクライアントとサーバとの間でファイルをやり取りするための通信規約のことです。

「AX50」のFTPサーバ機能を利用すれば、NASをFTPサーバのように扱うことができるようになるので、外出先からでもFTPクライアントソフトを利用してNAS上のファイルをやり取りすることができるようになります。

1.「AX50」の設定画面でNASへのFTP接続を有効化

NASの設定と同じようにパソコン・スマホからルータの設定画面を表示して、NASへのFTP接続を有効化します。

「AX50」へネットワーク接続した状態で、ブラウザのアドレスバーに「192.168.0.1」と入力して開き、ルータ設定画面へログインします。

「詳細設定」→「USB共有」→「USBストレージデバイス」をクリックして、「FTP」と「FTP(インターネット経由)」のチェックボックスを”有効”にして「保存」をクリックします。

ここで「FTP(インターネット経由)」の「アドレス」は、外出先からNASへアクセスするときに必要になりますので、メモ帳などにメモしておきましょう。(外出先ではルーターの設定画面は開けないのでアドレスを確認できません)

2.FTPクライアントソフトを設定する

NASへのFTP接続には「FTPクライアントソフト」と呼ばれるソフトが必要になりますが、ここでは最も有名なFTPクライアントソフトのひとつである「FFFTP」というソフトを使った例を紹介します。

外部リンク:「FFFTP」ダウンロードページ(窓の杜)

(なお、Windows10のエクスプローラーにもFTP接続できる機能があるはずなんですがうまくいきませんでした……もしエクスプローラーを使って外出先からNASへアクセスできる方法があれば誰か教えて下さい。)

まずは「FFFTP」で、NASへのアクセスに必要な設定を入力します。

起動した「FFFTP」の「接続」をクリックして「ホスト一覧」画面を開いたら、「新規ホスト」をクリックして接続先ホストの設定を新規作成します。

「ホストの設定名」には、分かりやすい任意の名前を入力します。
「ホスト名(アドレス)」には、「AX50」の設定画面に表示されていた「FTP(ネットワーク経由)」のアドレスのうち、ホスト名と呼ばれる部分を入力します。
(例:「ftp://123.456.789.000:21」の場合は「123.456.789.000」部分のみ)

「AX50」でNASの「アクセス認証」の設定を有効にしている場合は、「ユーザー名」と「パスワード」も入力して、「OK」をクリックします。

3.外出先からNASへアクセスしてみる

実際に外出先からNASへのアクセスを試してみましょう。

“外出先”の環境を再現するために、パソコンを「AX50」以外のネットワークに接続します。例としては、ポケットWi-Fiやスマホのテザリング、あるいはカフェのフリーWi-Fiなどを利用してください。

「FFFTP」の「接続」をクリックして「ホスト一覧」画面を開いたら、先ほど新規作成したホスト設定を選択して「接続」をクリックします。

NASへのFTP接続に成功すると、「FFFTP」の画面右側にNAS上のフォルダやファイルが表示され、ファイルのダウンロード・アップロードがかんたんに行なえます。

これで外出先でも自宅HDDのファイルを参照できるようになりました。ラクチンですね。

VPNの設定方法

外出先から自宅にある「AX50」へ、VPN接続を試します。

VPNとは「Virtual Private Network」の略で、和訳すると「仮想個人回線」となります。

“VPN接続をする”ということは、外出先のネットワークから自宅のネットワークまで仮想の専用回線を引いてくるようなイメージですね。パブリックなネットワークでも安全に通信することができたり、外出先なのに自宅のネットワークから通信しているようにみせたりできます。

「AX50」では、「OpenVPN方式」と「PPTP VPN方式」の2方式を利用することができますが、PPTP VPN方式はセキュリティ的に問題があるとされているため、今回はOpenVPN方式を利用した設定方法を紹介します。

1.「AX50」の設定画面でVPN(OpenVPN方式)を有効化する

NASの設定と同じように、「AX50」の設定画面からVPN機能を有効化します。

ブラウザのアドレスバーに「192.168.0.1」と入力して設定画面を開き、「詳細設定」→「VPNサーバー」→「OpenVPN」を選択します。

VPNを有効化する前に、証明書の「生成」をクリックして証明書の生成を実行しておきます。

証明書の生成は必ず”VPNサーバを有効化する前”に実行する

「VPNサーバーを有効にする」にチェックを入れて「保存」ボタンをクリックし、設定ファイル欄の「エクスポート」をクリックして、設定ファイル(ovpnファイル)をダウンロードします。

ovpnファイルはあとの手順で使用します

2.OpenVPNクライアントソフトをセットアップ

OpenVPN方式でVPN接続するためには、「OpenVPNクライアントソフト」と呼ばれるソフトを利用する必要があります。

OpenVPNクライアントソフトもいくつか種類がありますが、ここでは公式のクライアントソフトである「OpenVPN GUI」を使って説明します。

外部リンク:OpenVPN GUIのダウンロードページ

OpenVPN GUIをインストール完了したら、自動的に作成される「C:\Program Files\OpenVPN\config」フォルダへ、ひとつ前の手順でエクスポートした設定ファイル(ovpnファイル)をコピペします。

あとはOpenVPN GUIが勝手に設定ファイルを読み込んでくれるので、セットアップは完了です。

(※ちなみに、ovpnファイルの中では「AX50」のパブリックIPアドレスが直接記述されているんですが、「AX50」を再起動したりすると通常はパブリックIPアドレスが変わってしまうので、その場合はovpnファイルの差し替えや編集作業が必要になると思います。)

3.外出先から自宅の「AX50」へVPN接続してみる

準備は整ったはずなのでいよいよVPN接続を試してみましょう。

“外出先”の環境を再現するために、パソコンを「AX50」以外のネットワークに接続しておきます。

セットアップが完了したOpenVPN GUIを、管理者権限で実行してください。起動すると、通知バーにアイコンが現れます。

通知バーのアイコンを右クリックして「接続」をクリックすると、VPN接続を開始します。

VPN接続が成功すると、通知バーのOpenVPN GUIのアイコンの色が変わり接続済みステータスに変わります。

本当にVPN接続ができているのか?というのはパッと見では分からないので、パソコンのパブリックIPアドレスがちゃんと変化しているかどうかを確認してみましょう。

確認君などのWebサービスでパソコンのパブリックIPアドレスを確認してみると、VPN接続する前後でパブリックIPは変化しており、VPN接続した後は自宅のパブリックIPアドレスへ変わっているはずです。(つまり他所のWebサーバからは、あなたの自宅から通信されているように見える)

これでVPN接続の設定は完了です。

外出先からVPN接続して自宅内のようにエクスプローラでNASへアクセスすることは……できない?

今回、外出先からNASへアクセスする方法としては、FTPクライアントソフトを利用しFTP接続することによってアクセスする方法を紹介しました。

しかし、ぼくが当初試したかったのは、「VPN接続すれば外出先からでも自宅にいるときのようにエクスプローラでNASへアクセスできるのではないか」でした。

残念ながらぼくが試した限りでは、外出先(外部ネットワーク)からはVPN接続していてもエクスプローラでNASへのお手軽アクセスはできませんでした。

ネットワークの仕組み上実現不可能なのか、ただ単にぼくの功夫が足りてないのか、はたまた「AX50」の機能ではサポートしてない利用法であるだけなのかは分かりませんが、もし実現方法が分かる方はぜひ教えて下さい(汗)

「AX50」は文句なしでコスパ最強の格安高機能ルータ

ということで今回は、TP-Link社製のWi-Fi6ルータ「Archer AX50」のレビューと、「AX50」を利用したNAS・FTPサーバ・VPN接続環境のセットアップ方法を解説しました。

正直、NAS機能がついてるだけでももう少し高価な機種があるのに、その上FTPサーバ機能やVPNも利用できて約1万円とは、コスパ最強だと確信します。

在宅勤務に切り替わって自宅のWi-Fiルータに不満が出てきている方や新たに高速Wi-Fiルータを探している方は、ぜひ、「AX50」を検討してみてはいかがでしょうか。

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